いちごなどの果菜類は、病害虫被害や人手不足が増加傾向にあり、安定的な収穫と品質維持が難しくなっているという課題に直面しています。そこで注目されるのが「スマート農業」です。
そこで本記事では、いちごを生産する上で現場が抱える課題と、それをどのようにスマート農業が解決できるのかを詳しく解説します。
いちごは灰色かび病、うどんこ病、炭疽病など、多様な病害に弱い作物です。例えば灰色かび病は、収穫直前の果実を腐らせ、出荷不可にするため、年間数百万円規模の損失を生むケースもあります。また、アブラムシやハダニなどの害虫は、果実や葉に直接的なダメージを与えるだけでなく、ウイルス病を媒介します。近年は温暖化の影響で発生時期が長期化し、防除の手間とコストが増大しています。
いちご農家の平均年齢は60歳を超えており、特に収穫や選別、病害虫防除などの細かな作業は熟練の技術を要します。全国的に農業就業人口はこの10年間で約40%減少し、繁忙期には人員確保が困難な状況です。加えて、ビニールハウス内での屈み作業や長時間の収穫は体への負担が大きく、高齢農家にとっては作業継続そのものが課題となります。
上記のような課題を解決するためのツールとして、スマート農業があります。更にスマート農業に関連した製品は多岐に渡り、それぞれの課題に合わせた製品選定が求められます。
スマート農業では、温湿度・CO₂濃度・日射量・土壌水分などをセンサーで常時モニタリングし、自動で最適な環境を維持します。これにより病害虫の発生リスクを下げながら、糖度や収量を向上させることができます。実際、環境制御を導入した農園では平均収量が15〜20%増加した事例も報告されています。
高設栽培ベンチでの収穫作業は腰や肩への負担が大きいですが、アシストスーツを装着することで体の負担を軽減できます。
いかがでしたでしょうか。今回は「いちご栽培の課題に対するスマート農業での解決方法」を解説いたしました。当社では茨城県・栃木県の農家様を中心にスマート農業について幅広くサポートしております。スマート農業に関して、お気軽にお問い合わせください。