さつまいもは、比較的やせた土地でも育ちやすく栽培しやすい作物として広く親しまれてきました。しかし近年は、「サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)」などの深刻な病害が全国的に発生しており、広大な露地圃場での徹底した病害対策と防除が欠かせない状況となっています。
さらに、昨今の肥料や農薬、農業資材の価格高騰が、生産者の利益を大きく圧迫しています。それに加え、重いホースを引っ張りながら行う手作業での消毒・防除作業は身体的な負担が非常に大きく、高齢化が進む農業現場では労働力の確保も深刻な問題です。
このような背景から、最新技術を活用して作業の省力化やコストダウンへの関心が急速に高まっています。本記事では、さつまいも栽培における具体的な課題と、それを解決へと導く「農業用ドローン」や「自動操舵システム」の活用法について解説します。
さつまいもの安定的な生産と農家の負担軽減を阻む、主な課題は以下の通りです。
これらの課題は、農業用ドローンなどをはじめとするスマート農業技術を導入することで、効率的かつ効果的に解決できます。
広大な畑での過酷な農薬散布作業を劇的に改善するのが、農業用ドローンの活用です。
ドローンを活用して上空からムラなく農薬を散布することで、重いホースを引きずって圃場内を歩き回る労力を完全にゼロにすることができます。作業時間も手作業に比べて大幅に短縮され、真夏の炎天下での作業リスクも低減できます。高齢化が進む現場でも安全に作業でき、圧倒的な省力化を実現します。
経営を圧迫する資材高騰への対抗策としても、農業用ドローンは大きな力を発揮します。
ドローンによるセンシング技術を組み合わせることで、圃場内の生育状況をデータ化し、必要な箇所にだけピンポイントで農薬を散布する「局所散布」や、生育不良の箇所にのみ多めに肥料をまく「可変施肥」が可能になります。これにより、農薬や肥料の使用量を必要最小限に抑えられ、無駄な資材費を大幅にカットして利益を確保するコストダウンに直結します。
収穫時のトラクター作業の負担軽減と精度の向上には、GPSを搭載した「自動操舵トラクター(自動操舵システム)」の導入が効果的です。
自動操舵システムを活用すれば、ハンドル操作をシステムが自動で行うため、熟練の技術がなくても畝に沿って真っ直ぐ正確に掘り取り機を牽引できます。これにより、芋の傷みや掘り残しを防ぎ、品質の高いさつまいもを効率良く収穫できます。
さらに、ドローンで取得した生育データと実際の収穫量を照らし合わせて「営農管理システム」に蓄積することで、次年度の最適な施肥設計や栽培計画に繋がり、継続的な生産性UPに貢献します。
いかがでしたでしょうか。今回は「さつまいも栽培の課題に対するスマート農業での解決方法」を解説いたしました。当社では茨城県・栃木県の農家様を中心にスマート農業について幅広くサポートしております。スマート農業に関して、お気軽にお問い合わせください。